橙夜に咲く一瞬の約束

第1章:火薬の匂いと、オレンジの法被「おい、紬(つむぎ)! ぼさっとするな、もうすぐ時間だぞ!」親方の怒鳴り声が、火薬のツンとした匂いが立ち込める作業小屋に響いた。紬は「はいっ!」と小さく跳ねるように返事をして、緩みかけていたオレンジ色の法被(はっぴ)の帯をきゅっと締め直した。今夜は、この街で年に一度開催される大花火大会。そして紬にとって、ただの見習いではなく、一人の「花火師」として初めて打ち上げ
女性花火師
公開日 2026/07/31

第1章:火薬の匂いと、オレンジの法被「おい、紬(つむぎ)! ぼさっとするな、もうすぐ時間だぞ!」親方の怒鳴り声が、火薬のツンとした匂いが立ち込める作業小屋に響いた。紬は「はいっ!」と小さく跳ねるように返事をして、緩みかけていたオレンジ色の法被(はっぴ)の帯をきゅっと締め直した。今夜は、この街で年に一度開催される大花火大会。そして紬にとって、ただの見習いではなく、一人の「花火師」として初めて打ち上げ
女性花火師
公開日 2026/07/31